乳歯は永久歯に比べて歯が柔らかいため、虫歯菌の出す酸によって簡単に溶けてしまいます。
永久歯に比べ「エナメル質」が薄く、神経も大きいため進行が早いのも特徴です。
乳歯は永久歯に比べて歯が柔らかいため、虫歯菌の出す酸によって簡単に溶けてしまいます。
永久歯に比べ「エナメル質」が薄く、神経も大きいため進行が早いのも特徴です。
虫歯の原因はストレプトコッカス・ミュータンス、いわゆる虫歯菌の存在です。ただ、この虫歯菌、生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には存在しません。
口うつしや食器の共有などによって、身近な大人の唾液が口に入ることによって感染すると考えられております。
虫歯は細菌による感染症なのでうつります。が、成長につれ口腔内の細菌環境が安定していくため、次第にうつりにくくなります。
例えば虫歯の多い人とキスをしたから虫歯がひどくなる、等ということはありません。幼少期は口腔内の細菌環境が安定していない、いわば「無防備」な状態ですので、この時期は注意が必要です。1歳半~3歳までの間に虫歯菌がうつらなければ、将来にわたって虫歯になりにくくなる、と言われています。
お口の中には200種類以上の細菌が生息していますが、菌のバランスは人それぞれ異なります。幼少期にどんな細菌に感染するかで、将来虫歯になりやすいか・なりにくいかが決まります。逆に、この時期に感染しなければその後の予防は楽になるでしょう。
次に唾液量です。唾液には歯を虫歯から守る再石灰化・抗菌作用があります。口呼吸の癖があるお子さまは、唾液量が減ってしまうので虫歯になりやすいです。
最後は歯並び。歯並びが悪いと、どうしても歯みがきがしにくくなるため、虫歯になりやすくなります。
1歳6ヶ月目あたりから第一臼歯という奥歯が生えてきます。ここから3歳までが「虫歯になりやすい時期」だとお考えください。この時期に虫歯を防ぐことで、将来にわたって虫歯になりにくくなります。
乳歯の下には、いずれ永久歯の芽のようなもの(歯胚)が育ってきます。乳歯をひどい虫歯にしてしまうと、この歯胚ができず永久歯が生えてこなくなったり、永久歯がもろくなることがあります。
また、将来の歯並びや咬み合わせにも影響が出てしまいます。いずれ生え変わるから大丈夫だろう…、と虫歯を放置することがないようにしましょう。
乳歯や萌出直後の永久歯は特に虫歯になりやすいため、フッ素による虫歯予防が効果的です。年3~4回、定期的にフッ素塗布をすることで、歯質が強化され、虫歯菌に対する抵抗力も高まります。
虫歯予防の基本は毎日のブラッシングです。しかしお子さま1人ではしっかり歯みがきは出来ません。ぜひ親御さんの手で仕上げ磨きを行ってください。
虫歯の予防だけでなく、正しい歯みがきの指導、また虫歯や歯並び問題などにも気づくことが可能です。
お子さまにとって、慣れない環境というのは不安なものです。
当院では、お子さまがゆっくりと歯医者に慣れていくよう対応します。嫌がるお子さまを押さえつけムリヤリ治療すると「歯医者=恐ろしいところ」というイメージが植えつけられ、歯医者にいくのも嫌がるようになってしまうからです。
慣れるまでの間は歯を削ったりせず、進行を食い止める治療をメインに行います。定期的なフッ素塗布、ご家族の同意があった場合はサホライドを使用します。
歯が生える時期には個人差がありますが、だいたい生後6〜9ヶ月頃が一般的です。まず下の前歯が2本生え、それから上の前歯が2本生えてきます。最終的には2歳半頃に上の奥歯が生えて、すべて揃います。
歯が生えてくる時期は1年程度の幅がありますので、多少遅かったり、生える順番が異なってもあまり心配することはありません。
1歳を過ぎてから生え始めるケースもありますので、定期的にお子さまの歯ぐきを見守ってください。歯ぐきの部分が大きく膨らみ、歯の部分が白くなってくれば、間もなく歯が生えてきます。もし、1歳3ヶ月を過ぎて1本も生えてこない場合は、念のためご来院ください。
いつまでも歯が生えてこない場合は、「先天欠如」と「癒合歯」という2つの異常が考えられます。確率としては合わせて2~4%です。もしこれらの異常が見られたとしても、永久歯が足りなくなると決まったワケではありません。
赤ちゃんがご機嫌なタイミングで1日1回以上、最終的には1日5~6回程度できるようになるとよいでしょう。
タイミングとしては授乳後や離乳食後・就寝前ですが、赤ちゃんのご機嫌をみながら行ってください。嫌がっているときはムリに磨こうとせず、口の周りを綺麗にするなどして様子を見てください。逆にきちんと磨くことができたときは、たっぷりと褒めるようにすると、赤ちゃんも「ガーゼ磨きはよいことだ」と思ってくれるようになります。
歯ブラシを使って磨いてあげましょう(乳児用)赤ちゃんはうがいができないので歯みがき粉は使いません。慣れるまでは、ご家族で楽しそうに歯みがきをしている様子を見せることで、抵抗感を減らすことができます。お母さんの膝の上に赤ちゃんを寝かせ、頭を固定します。
乳児用の小さな歯ブラシを短めに、ペンを持つようにして持ちます。ガーゼ磨きの延長として、指サック型の歯ブラシもあります。指で唇や歯ぐきをガードし、歯ブラシを小刻みに動かして磨いてください。うがいは2歳頃から「クチュクチュペッしようか」などと話しかけ、お見本を見せながら練習していくのをおすすめします。
痛がっている場合は、仕上げみがきの力が強い可能性があります。ペングリップ(鉛筆持ち)にすると無理な力がかかりにくいので、持ち方を変えてみてもよいでしょう。
歯みがきを嫌がるお子さまには、ついつい「ガマンしなさい!」「虫歯になっちゃうでしょ!」などと怒ってしまいがちです。それが何度も繰り返されると「歯みがきタイム=怒られる」イメージで固まってしまいます。なるべく怒らず、自分から磨いたときに「褒める」よう心がけてみてください。
おやすみ前はお子さまも眠りたい時間です。そこに歯みがきを強制すると、お子さまの機嫌も悪くなりがちです。ご夕食のあと、眠くなる前に歯をみがくようにリードしてみてください。
赤ちゃん用の歯ブラシには、多くの種類がありますので成長とともに使い分けてましょう。
指で触れる感覚で歯みがきができます。ガーゼ磨きからの移行もスムーズです。
喉をつつかないように柄が短く、ストッパーやハンドルがついた歯ブラシがよいでしょう。口の中を傷つけないよう、ヘッドが小さく毛先が柔らかい物を選ぶようにしてください。
ヘッドが小さく柄が長いタイプの歯ブラシがオススメです。